歯科には「みにくいアヒルの子の時代(ugly duckling stage)」という言葉があります。
「みにくいアヒルの子」といえばアンデルセン童話ですね。兄弟の中で一羽だけが灰色の変な姿だったために周囲からいじめられたヒヨコ?が 実は美しい白鳥だったというあの有名なお話です。
なにもここで童話の話をしようというわけではありません。
実は歯科には「みにくいアヒルの子の時代」という言葉があるのです。
小学校にあがる前後に前歯が永久歯に生え変わります。
この時 上の真中の永久歯は寄り添ってはえるのではなく 2本の距離が少し離れて ハの字型に生えてきます。
このような生え方をしている状態(時期)を「みにくいアヒルの子の時代」といいます。
周囲の方はとんでもない歯並びになったと驚かれます。
審美的でないとか 矯正が必要なのかとかいろいろ心配されると思いますが 別に異常なことではありません。
前から2番目の歯が生える時に 押されて真ん中の歯は少し寄ります。
さらに3番目の糸切り歯(犬歯)が生えるとさらに押され ほとんどの場合は1番前の歯はぴったりくっつきます。
ただし 真ん中2本の間に正中過剰歯(埋もれていることが多い)があったり 唇の裏のヒダ(上唇小帯)が邪魔をして合わないこともあります。
歯が頭を出してかなり経つのにいつまでも歯が寄らない時は 歯科を受診しましょう。